FMC定例セミナー4月度聴講報告

FMC令和8年度セミナーのスタートは、テキスタイル産地の再生をテーマに、日本のみならず海外も含め、地場産業の推移を研究されている駒澤大学経営学博士 大田康博教授にお願いしました。
先生の几帳面な性格が反映された、詳細な説明資料も配られ、かつて生地の世界で一世風靡した富士吉田産地その他の、隆盛時と今を分かりやすくお話しいただきました。
その顛末は、とてもこの小文では書ききれませんが、先生が幾多の産地事例を調べ上げて得られた結論とも言える「産地再生において、その地に根付いている伝統技術の継承者はもちろん中核人材だが、再生がうまく行っているところは、全く畑違いの分野からやってきた、熱量の高い人材が入り込むことで、新しいコト起こしが起きていることが多い」「そのような多様な人材が交流し、次第にエスカレートして、結果的に行政、地元財界などのバックアップ体制ができてくる」とのお話が、耳に響きました。
生地で言うなら、経糸は地元に根づく人材であり、緯糸は、その人材を奮い立たせるさまざまな仕事をしてきた経験豊富な門外漢といったところでしょうか?
私は産地再生とは、その産地の有力後継者の集まりがまずあり、そこにアカデミックな専門知識を与えて新分野や新商品を開拓すること、つまり伝統を新しい形で継承することと思っていましたが、どうもそうではなく、いろいろな経験や知識を持つ“門外漢”が触媒になって、思いもつかない事業になっていくこともあるのだと気が付いた次第です。
机上ではなく、現場に足しげく通われた先生のお話は、大変貴重でした。

報告者      佐野勝彦

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